動脈硬化をゴムホースに例えて解説します。
蛇口をひねることで水はホースの中を流れ、届けたいところに水を届けます。
この場合の蛇口が心臓で水が血液、ホースが動脈(血管)です。
ゴムホースは劣化すると、硬くなり傷つきやすくなってしまいます。同じように血管が硬くなってしまうことを動脈硬化といいます。
動脈硬化になると、血管のしなやかさが低下するため、血管が破れたり、血液をうまく押し流せなくなり心臓に負担がかかったりします。
また、血管の内部にプラークなどができることで血液の通り道が狭くなることも血管に負担を与えます。
血管が詰まってくると、酸素や必要な栄養素が十分に臓器に届かず、その臓器が正常に機能しなくなり、ひどい場合には壊死してしまいます。血管の詰まりが脳で起こることを脳梗塞、心臓で起こることを心筋梗塞といいます。
このように、動脈硬化は恐ろしい病気に直結するとても怖いものです。しかし、なかなか自覚症状が出にくく発見が遅くなりやすいので、早めの検査をお勧めいたします。
動脈硬化検査には以下の項目があります。
- 頚動脈エコー検査
頸動脈は直径が10mm前後の動脈であり、動脈硬化度の評価の一指標として用いられます。この検査で血管壁の厚さ・プラークの有無などがわかります。血管(動脈)を視覚的にみる最も簡便な検査で、痛みもないのでリラックスした状態で検査を受けることができます。 - CAVI検査
仰向けに寝た状態で両腕・両足首の血圧と脈波を測定する検査です。この検査で動脈のかたさ・詰まり・血管年齢などがわかります。検査時間は5分程度で、すぐに結果がわかります。 - 血液検査
ドクターズサプリメント(栄養分析プログラム)の項目に加え、動脈硬化に関連した特殊な項目の血液検査です。検査結果が出るまでに、10日程度かかります。 - LOX-index(脳梗塞・心筋梗塞リスク診断)検査
血液中の酸化 LDL(悪玉)コレステロールの値と、その受容体である LOX-1(ロックスワン)の値を掛け合わせた数値によって脳梗塞、心筋梗塞の発症リスクを診断する、最新の指標です。検査結果が出るまでに、2週間程度かかります。