- 血管障害に顕著な効果1
ブラジルの研究者たちにより、2,870名の多様な循環障害患者に対して行ったNa-EDTAキレーション療法の結果が報告されました。この報告によると、末梢血管の障害や間欠性跛行(血液の流れが悪いために長距離歩けない)の患者に100パーセント近い(98.5%)効果があり、心疾患患者の93.5パーセント、脳血管障害患者の54.0%で何らかの効果がみられました。全体では、91パーセントの患者に「顕著な効果」が、そして7.6パーセントの患者に「良い」効果が認められました。また、治療をうけた虚血性心疾患の患者のうち、77パーセントに「顕著な効果」が、16.5パーセントに「良い効果」が認められました。
文献:Medical Hypotheses 1988, 27(1):4-1-9
- 血管障害に顕著な効果2
1993年のレビューでは、発表された論文40件と未発表の研究30件において、22765例の心血管病変を持つ患者のうち、Na-EDTAキレーションの治療をうけた89パーセントに効果がみられたと報告しています。心臓のバイパス手術、糖尿病による下肢の切断手術を回避し得た例が、それぞれ、65例中58例、27例中24例ありました。
文献:Journal of Advanced in Medicine, 1993; 6: 161-171
- 顕著な血流の増加
1999年のオーストラリアの研究では、一酸化窒素に関連した血管内皮機能(障害)および、ストレスに応じた動脈の拡張能力に対するキレーション療法の効果が調べられました。血管内皮機能の低下はアテローム硬化性心疾患の顕著な特徴であり、心臓発作のリスクを高くします。この研究では、被験者に、Na-EDTAとビタミンB群を混用し6週間にわたって10回投与しました。キレーション療法により動脈の拡張に著しい改善をもたらしたことが、上腕からの血流測定で明らかになりました。さらに、付加価値として、この併用療法は、心臓発作のリスク要因であるホモシステイン値を低下させました。
文献:Clinical and Experimental Pharmacology and Physiology, 1999; 26(11):853-6
- 現在行われている大規模臨床試験
現在、米国立衛生研究所(National Institute of Health:NIH)が主導して、心血管病変に対するキレーション療法の効果に関する大規模な臨床研究「Trial to Asess Chelation Therapy(TACT)」が行われています。