« がんに対するビタミンC大量点滴療法 | メイン | 日経新聞をご覧になった皆様へ »
2008年05月22日
フィットネスの先駆者:ジャック・ラレーン93歳
筋肉隆々の腕をもち、青いつなぎ姿でテレビに登場する黒髪の
ジャック・ラレーンを、30歳以上のアメリカ人なら、
誰でも知っているでしょう。
ジャックは脚上げ運動や、1本の腕の指立て伏せをやって見せ、
視聴者にも同じことをするよう主張していた人物です。
1951年から1985年に放送されたジャック・ラレーンの番組は、
テレビで初めてのエクササイズ番組でした。
「生活すること自体が競技種目ですよ。
運動してください。きちんと正しい食生活を送ってください。
そして目標を持って挑戦し、決して満足しないでください」
とジャックは言います。
現在でも、YouTubeのおかげで、以前に放送された
ジャックの番組を視聴することができます。
2007年にジャックが出演したトーク番組も同様です。
ジャックは93歳になった今でも、運動と栄養の重要性を、自分の身体で証明して見せています。ジャックと妻エレイン(エレインはフィットネス
本の著書でもあります)は今でも、講演などで多忙な毎日を過ごし、
仕事をしていない時は、カリフォルニア海岸沿いの家で生活を
楽しんでいます。
ジャックはフィットネスの創始者と呼ばれていますが、同時に、
スポーツクラブ業界でも、史上最も偉大な指導者と考えられています。
「フィットネスの先駆者」という言葉がふさわしいでしょう。
現在は当たり前となったフィットネスに関連する知識についても、
彼は75年以上も前から唱え続けています。
現在では、医師や専門家の誰もが口を揃えて、計画的な運動と適切な食生活が健康的な生活のカギであると提唱しています。
ジャックはこう言っています。
「生活すること自体が競技種目ですよ。
運動してください。きちんと正しい食生活を送ってください。
そして目標を持って挑戦し、決して満足しないでください。
私はこれまでの人生で満足したことはありません。
常に向上心を持ち続けています。」
しかしエクササイズがで充実した生活の一部であると考えられる前、
この考えを植えつけるのは大変なことでした。
1936年、ジャックがカリフォルニアのオークランドに最初のスポーツ
クラブをオープンした時、人々は彼のことを正気ではないと
思ったそうです。
ジャックは鍛冶屋の力を借りて、脚を伸展させるマシンや調節が可能なウェイトマシンを作りあげました。
そして女性や老人に重量挙げをやらせ、スポーツクラブを男女共用に
しました。また、ジャックは運動と同様、健康的な栄養状態の
重要性についても強く主張しました。
サンフランシスコで育ったジャックは、青年期には砂糖中毒だった
せいで、怒りやすく頭痛持ちだったと言います。
15歳の時、人生の転機が訪れました。ポール・ブラッグが健康と
栄養について話しているのを聞いたのです。
その日からジャックは運動と食生活に対して、重点的に取り組み始めたのです。
「人工のものは食べるな」がジャックのモットーです。
彼は毎日、10種類の野菜とたくさんのフルーツや全粒パンを
食べています。またプロテインは固ゆで卵の白身や魚から
摂取しています。時々、おやつにアボカド入り全粒小麦の
ターキーサンドウィッチを食べます。
脂肪や砂糖は避けますが、赤ワインは飲んでもいいそうです。
「私は結局はフランス人なんですね」とフランス移民の彼は言います。
高齢者に対しては以下のようにアドバイスをくれました。
「運動してください。運動に時間を割いてください。
20分~25分を週3~4回、自分のために動けないのなら、
病気になってしまいますよ。」
昔、ジャックは何度も人々をあっと驚かせる挑戦をしました。
70歳の時には、63キロの器具をつけてゴールデン・ゲートブリッジの
下を泳ぎ、テレビ番組「You Asked for It」では、23分間で1033回の腕立て伏せをして世界記録を樹立しました。
しかし現在はもう、こんな無茶なことはやっていないそうです。
ジャックは冗談めかしながら、次に挑戦した時は、妻エレインに離婚されるからだと話します。しかし、いまだに過酷な運動は続けています。
毎朝2時間は運動の時間に当てています。1時間半ウェイトトレーニングをして、30分プールで泳ぐのです。
「自分がどれぐらい現在の状態を維持できるか興味がありますね」
とジャックは言います。
ジャックは、人間は少なくとも120歳まで生きることができ、最終的には
150歳まで生きるはずだと信じているのです。
彼はこう言っています。
「今後は従来にも増して100歳まで生きる人が増えるでしょう。
100歳まで生きている人の大半は、自分の容姿や食事に対して
かなり気をつけて、常にアクティブに過ごしている人です。
私はあとどれだけ生きられるかは気にしていません。
ただ、生きている間は精力的に過ごしたいのです。
トレーニングや講演など、私がやらなければいけないことが
できる自分でありたいのです。」
ジャックは、運動と健康的な食生活の素晴らしさを信じています。
そして、生きることに対する彼の純粋な熱意と意欲が、
次の信じる人を生み出すのです。
ジャックは話す時、いつも次のような言葉で締めくくります。
「あなたがやるだけやってみれば、何もかも可能なのです。
生きることは労働です。死ぬのは簡単です。」
投稿者 : kenkoo 13:52
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.kenko.org/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/31