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2006年07月31日

閉経後の生活も、自分でコントロールしよう ~ パートⅡ ~

閉経後の健康は、自分でコントロールすることが可能です。賢明な選択すれば、多くの症状を予防し、健康を管理することできます。以下に、今すぐ実行できる健康的な選択をあげてみました。

●正しく食べる

閉経後に起こりやすい病気を予防するためには、健康的な食生活をすることが重要です。正しい選択をすることで、心臓病や、高コレステロール、高血圧、肥満、糖尿などの発症率を下げることができます。また健康的な食生活により、乳癌や結腸直腸癌の予防も可能になります。

飽和脂肪や全脂肪、コレステロールの低いバランスのとれた食生活をしましょう。食物繊維は、バランスの良い食生活には不可欠です。果物と野菜をたっぷり摂取し、全粒粉(精製してない穀類)、全粒粉パンやブランシリアルなど繊維の多い食品を食べましょう。これらの食品は満腹感があり、脂質の高い食品に比べて低カロリーです。

しかし、いくら低カロリーだからといって、食べ過ぎは太る原因です。炭水化物、糖質、たんぱく質が多く含まれる食品には特に注意してください。

骨粗しょう症を予防するには、必ず、毎日の食事でカルシウムを1200 - 1500mg摂取するようにしてください。カルシウムが多く含まれる食品には、低脂肪の乳製品、イワシ、サーモン、ケール、ブロッコリー、カルシウム添加オレンジジュース、パン、シリアルなどがあります。食事で十分なカルシウムを摂取できない場合は、炭酸カルシウムのサプリメントを摂ることを検討してください。ビタミンDは、効率よくカルシウムを摂取するのを補助します。

塩分の摂取を減らすことは、高血圧の予防やコントロールに役立ちます。1日の摂取量は小さじ1杯分の塩、つまり2400mg以下に抑えます。塩の代わりにコショウ、ガーリック、玉ねぎのみじん切り、レモンジュースなどで味付けしてみましょう。


●身体を動かす

閉経後は、定期的に身体を動かすことが、閉経前以上に重要になってきます。適度な運動は、高血圧や糖尿病の予防とコントロールと数キロの減量に効果があります。さらに、心臓発作のリスクを下げ、善玉コレステロール値を高くします。また、骨粗しょう症の予防だけでなく、運動によって身体のバランス感覚を良くし、骨折の原因となる転倒なども防ぐことができます。

身体を動かすのに特別なことは必要ありません。心臓病から身体を守るには、30分程度の適度な運動を週の大半(できれば毎日)、行えば十分です。30分の時間をまとめて取れなければ、最低10分を3回に分けて実行してください。適度なレベルの運動というのは、早歩きと同じ程度の運動です。他には、水泳、自転車、ガーデニング、そして掃除など“エネルギーを消費する”家事などがあります。

骨粗しょう症の予防には、骨量の増加と維持に役立つ負荷運動を行うことが重要です。下半身に有効な負荷運動には、ウォーキング、ジョギング、エアロビクス、ダンス、階段のぼりなどがあります。ウエイトトレーニングは、上半身と下半身の骨強度の維持に役立ちます。

積極的にエクササイズを始める前に、医師に相談するようにしましょう。しばらく運動をしていなかった人や、すでに糖尿病、心臓病、または骨粗しょう症を患っている人は特に気をつけましょう。


●適正体重を維持する

特に高齢者の場合、肥満予防は不可欠です。肥満の場合、体重を減らすことで心臓病や、心臓病の原因となる高血圧、高血中コレステロール、糖尿病になる確率を下げることができます。余分な脂肪を落とすと、乳癌や子宮癌の予防にもなる可能性があります。

自分の「BMI=ボディー・マス・インデックス(肥満度指数)」を知ると、減量のきっかけになります。BMI=体重(kg)/(身長(m)x身長(m))の計算式から自分の肥満度指数を調べましょう。この指数が25-30の場合は、病気にかかる可能性が高く、30以上の場合は、リスクがさらに高くなります。ウエスト周りのサイズが大きくなるのも、体重は適正範囲でも危険信号です。メジャーでウエスト周りを計ってみましょう。女性の場合、90cmを超えるとリスクが高くなると言われています。

安全かつ効果的に減量するには、低カロリー、低脂肪で栄養化の高い食品を食べることです。また、カロリーを燃焼させ、筋肉を引き締め、食欲をコントロールできるような活動レベルを上げましょう。ゆっくりと体重を落とす計画をたてましょう。一週間に225グラムから450グラム以上減らさないようにしましょう。


●禁煙

タバコに「さよなら」すれば、肺癌、心臓病、脳卒中、そして骨粗しょう症のリスクは激減します。いくつからでも、禁煙すれば、喫煙年数に関係なく肺の健康は必ず促進できます。禁煙から1年経つと、心臓病のリスクは半分以上に減ります。

多くの人は、独自の方法で禁煙に成功していますが、禁煙プログラムに参加する人もいます。地元で行っている無料または低価格のプログラムについて調べるには、主治医や地元の健康機関に問い合わせてみましょう。


●飲むなら適量

お酒をたしなむ程度の人は、まったくお酒を飲まない人より、心臓病や脳卒中の発症率が低いと言われています。しかし大量にお酒を飲むと心臓病、脳卒中、心不全のリスクを高めます。

「適量の飲酒」とはどのくらいのことでしょう?女性の場合、一日にワン・ドリンク以下と定義されています。ワン・ドリンクは、普通のビール340ml、ワイン85ml、または40度のお酒42mlに相当します。


●定期健診を受ける

健康な生活習慣を実践することは、自分を病気から守るための重要ですが、健康プログラムの一部にすぎません。定期健診や、閉経後に発症しやすい疾患の「スクリーニング検査」を定期的に受ける必要があります。「スクリーニング検査」は、初期症状のない疾患の特定することができます。かかりつけの医師にも相談してみましょう。


(パートⅢに続く)

投稿者 : kenkoo 09:42

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