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2006年05月19日

長期的なビジョン

最初のベビーブーム世代が60歳になり、爆発的に老人の人口が増えることによって、医療制度が追いつけなくなるという問題が国際的にも話し合われています。現在、高齢化社会、長寿社会化が進んでおり、これまで以上に慢性疾患(たとえば糖尿病、ガン、心疾患、脳血管疾患など)に対する新たなチャレンジが求められています。当然ながら公共事業や政策を考えている関係者は、医療費の上昇や、今後のことについて懸念しています。

最初のベビーブーム世代が60歳になり、爆発的に老人の人口が増えることによって、医療制度が追いつけなくなるという問題が国際的にも話し合われています。現在、高齢化社会、長寿社会化が進んでおり、これまで以上に慢性疾患(たとえば糖尿病、ガン、心疾患、脳血管疾患など)に対する新たなチャレンジが求められています。当然ながら公共事業や政策を考えている関係者は、医療費の上昇や、今後のことについて懸念しています。

医療がかつてないほどに向上した結果、人々の寿命が延び、より健康的な生活をする一方で、寿命が伸びることによって、老人に過度な影響を及ぼすような慢性疾患が浮き彫りになりつつあります。現在、アメリカ人の半分近くが慢性的な症状を持っています。そして2030年までには、1つ以上の慢性症状を持つアメリカ人の数が37パーセントも増加することが予測されています。

継続的かつ高価な医療費が必要となる慢性疾患は、個人的にも莫大な費用が必要となります。慢性疾患になると、自分の動きや行動が制限され、他人に依存することが増えたり、また医療費も増加します。頻繁に通院したり、入院が必要になったり、多くの処方薬を服用することも増えてきます。総合的な医療ケアが必要になるため、慢性疾患になると国の医療財源の負担額が大きくなります。

25年後にはアメリカの高齢者人口は2倍になります。慢性疾患は晩年に起こりやすいため、ますますこの問題が具体的になってきました。50歳以降では、慢性疾患に悩まされる人の数が5~7年毎に2倍ずつ増えると予測されています。中年以降、慢性疾患は急激に増ええていくのです。65歳未満の人では、10人中9人が少なくとも1つは慢性的症状を抱えています。

アメリカの医療費は、2004年には190兆円まで上昇しています。毎年8パーセント近く増加し続けてます。国もこういった医療費については既に注目しています。常に議論され、経費削減策の呼びかけが続いていますが、私たちが本当に注目すべきなのは実際の費用の原因-慢性疾患についてなのです。

医療費の83%は、慢性的な症状に費やされています。つまり医療革新によって慢性疾患を減少させることが重要なのです。寿命を延ばし、生命の質を向上させるだけでなく、医療費を食い止めるために役立つという点についても、医療革新の重要性は証明されています。医療ケア向上は結果として医療費削減へとつながります。

国の国民保険制度を維持すること、自主性と生産性を上げることによる死亡率の低下、入院の期間や通院の回数を減らす、予防、治療、衰弱性疾患の治療における医療革新の可能性に目を向けるといったこが今後は不可欠です。将来的な見返りを生み出す研究に投資することも重要でしょう。つまり慢性疾患が及ぼす影響に取り組むため、そして国の財産や私達の生活に及ぼす影響を減らすために長期的なビジョンが必要なのです。

投稿者 : kenkoo 13:07

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